土木デザイン設計競技 景観開花。2016

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株式會社 オオバ

株式會社オオバは、大正11年(1922年)の創業から100年近く実績を重ね、今日ではまちづくりの様々なニーズにお応えできる「まちづくりのソリューション企業」として、都市計画・まちづくりの分野で業界トップクラスの評価をいただくに至りました。

私たちは、地球環境問題、少子高齢化、災害に強い国土づくりの要請など、これまでにない時代を迎えています。

この様な時代だからこそ、人々が求めているものを的確に咀嚼し、そのニーズを先取りし、質の高いサービスを提供することにより、豊かな社会づくりに貢献していきたいと考えます。

「ランドスケープデザインを重視したキャンパス計画」-沖縄科学技術大学院大学-

沖縄本島西海岸の美しい海を臨む亜熱帯の緑豊かな丘陵地に、世界最高水準の科学技術大学の第1次整備(48ha)が平成27年に完了しました。

“世界最高水準のキャンパスづくり”を実現するため、特徴的な生態系の保護と自然を守る土地利用計画・造成計画を立案しました。東洋のガラパゴスと称される沖縄の多様な生態系は計画地にも顕著に現れており、その自然を享受するためには、土地利用計画において、その独自の動植物群・地形・景観・峡谷・亜熱帯森林を保全する措置が必要です。また、希少生物は沢に多く生息しているため、道路は橋梁で繋ぐことで沢を残すとともに、自然を出来るだけ残すよう、土地の起伏・地形を活かした造成計画としました。

橋梁や擁壁等の構造物は、自然環境に溶け込むような意匠検討を行い、また、建築物との調和を図るため建築設計者と綿密な調整を図りながら、最良な構造形式や形態、色、デザインを選定しました。

『世界最高水準』の名に相応しい、創造的で自然環境と調和したキャンパスが完成しました。

大地の姿をまちのデザインに活かす―幸田町相見地区の駅前整備―

JR東海道本線の新駅「相見駅」の開設に併せて、土地区画整理事業により愛知県幸田町相見地区に新市街地の拠点を整備した事例です。商業施設・集合住宅を駅前に集めて一体的にデザインすることで、機能・環境・景観に優れたまちづくりを先導しています。デザイン検討会議を開催して全体プランとデザインコードを定め、駅前広場の噴水を中心にして渦巻状にモニュメント、デザイントイレ、水盤等を配置しています。

新駅舎2階の窓からの眺望景は、背後の山並みを景色に取り込む「見切り・借景手法」を用いています。概ね10年後にはケヤキ並木が目標樹高(概ね10m)に育ち、住宅地が並木に隠れることで高質な景観を保つことができます。

第28回都市公園コンクール「(一社)日本公園緑地協会会長賞」、2013年ランドスケープコンサルタンツ協会賞「特別賞」受賞。

生駒の顔となる景観-生駒駅北口歩行者専用デッキ-

生駒3号歩行者専用道は、生駒駅北口第二地区第一種市街地再開発事業において、平成26年に供用されました。生駒駅と接続する歩行者のメイン動線であり、商業施設や公開広場にも面しており、またデッキ下は交通広場が設置されています。そのため周辺施設と一体となった連続性のある景観とし、歩行者が楽しめ、集える歩行者空間となるよう沿道には自然で季節感のある植栽とベンチを配置しました。また、シェルターからのダウンライトや照明灯、高欄を活用したフットライト、植栽部のアッパーライト等を組み合わせ、“にぎわい”と“もてなしの心”を感じる街路景観を演出しました。