土木デザイン設計競技 景観開花。2016

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株式会社 ドーコン

優れた景観は地域の魅力を高め、人の心を豊かにし、文化の形成に貢献します。ヨーロッパの国々がそうであるように、人々の生活に不可欠な道路や河川などの社会資本は、地域の歴史・文化と生態系に配慮しながら、使いやすく、安全で、美しくあるべきです。

当社では、地域の個性ある景観の成り立ちをしっかり理解した上で、様々な分野の専門技術者が連携しながら、魅力ある景観づくりに取り組んでいます。

本社:〒004-8585 札幌市厚別区厚別中央1条5丁目4番1号
電話番号:011-801-1500
URL:www.docon.jp
東北支店:〒980-0811 仙台市青葉区一番町4丁目1番25号 東二番丁スクエア
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―『仙台流儀を育む橋』 仙台地下鉄東西線広瀬川橋りょう―

平成25年度 土木学会田中賞(作品部門)受賞

広瀬川地区橋りょうは、仙台市交通局が建設を進めている地下鉄東西線(平成27年度開業予定)のうち、広瀬川に架かる橋梁(広瀬川橋りょう)と西公園を横断する高架橋(西公園高架橋)です。

架橋地点である広瀬川を含めた青葉山周辺は、市のアイデンティティを保つ重要な景観的シンボルとして位置づけられており、この周辺環境と調和しデザイン的にも優れた橋りょうを実現するため、『広瀬川橋りょう他設計競技』が行われました。弊社は、この設計競技において、迷惑施設になりかねない「公園を貫く橋」を「新たな活動の生む舞台」に変換したいと考え、遠目には自然風景に埋没しながら、近づくにつれて粋な工夫を見せるというダブルフェース(二面性)を持ちつつ、降っても照っても役立つひとつの「公園装置に徹する橋」を提案し、最優秀賞を受賞することができました。

広瀬川橋りょうは、最大径間70mの3径間連続PRCラーメン橋です。張出しの大きな逆三角形断面の主桁が、ユニークな桁裏の表情を創出しました。この造形は昭和初期より大橋が築いてきた空間を尊重し、大橋とのダブルシルエット(同時眺望)を強く意識したものです。

また西公園高架橋は、支間わずか5mのRCスラブ式CFT柱ラーメン橋で、桁下は大きく張り出した天井と列柱が魅力的なプロムナードを創りました。

地味な姿ではありますが、ここで生まれる市民の活動と美しい自然が、やがては「仙台流儀を育む橋」に成長させてくれることを期待しています。

広瀬川橋りょう(横構図)

掛け違い橋脚

西公園高架橋(横構図)

LED照明

―既設ダムの再開発によるダムづくり 北海道夕張シューパロダム―

夕張シューパロダムは昭和37年に完成した大夕張ダム(かんがい補給、発電)の再開発事業として、その直下155m地点に建設された重力式コンクリートダムで、「洪水調節」、「流水の正常な機能の維持」、「かんがい用水及び水道用水の補給」、「発電」を目的とした多目的ダムです。

夕張シューパロダムは、堤高110.6m、堤頂長390m、堤体積94万m3、湛水面積15.0km2、有効貯水容量3億7千万m3と、全国でも屈指の規模を誇り、大夕張ダムと比較して堤体積、有効貯水容量ともに約5倍、ダム湖としては日本第二位の湛水面積を誇るダムとして、平成27年4月に竣工しました。

当ダムの最大の特徴は、既設の大夕張ダムの機能を維持しながら、その直下で大規模なダムを建設することであり、綿密な河道切替や大夕張ダムの水位制御、稼働している既設発電所への冠水防止対策など、多くの工夫や苦労のもと、安全に工事を完了させることが出来ました。

現在は、夕張シューパロダムにより誕生した巨大なダム湖にカヌーやラフティング、周辺散策等を目的に多くの人々が訪れており、背後に見える夕張岳の景観と相まって、夕張市周辺の地域振興の核として大きな期待が寄せられています。

写真提供:北海道開発局札幌開発建設部 夕張川ダム総合管理事務所

シューパロ空撮

夕張岳と夕張シューパロダム

シューパロ空撮2

シューパロ夜景